点数が見えると、作戦が変わる。全5回 — 第4回 / 全5回
「あと4,000点だから、4,000点アガればいい」。点差だけを見ると、そう考えたくなります。ところが麻雀では、誰が支払うかによって相手との差も動きます。オーラスの条件を読む時は、自分の増加と、相手の減少を別々に計算するのが近道です。
問題の条件を、最初に固定する
自分は子で26,000点、追い抜きたい相手は30,000点。その差は4,000点です。本場・供託なし、ここでは同点を逆転とせず、相手より一点でも上回ることを目標にします。残る二人との順位争いや連荘・終了条件は、まず切り離して考えます。
この前提を置くのは、実戦では同点の順位、アガリやめ、延長戦などで必要条件が変わるためです。最初から全条件を混ぜると計算の理由が見えにくくなります。まず二人の点差だけを正しく動かし、その後に卓の終了条件を戻す順序で練習しましょう。
相手からの直撃なら、差は二倍動く

追い抜きたい相手から2,000点をロンした場合、自分は28,000点、相手も28,000点になります。自分が2,000点増え、相手が2,000点減るので、差は4,000点縮まります。ただし今回の目標は同点ではなく逆転なので、2,000点の直撃ではまだ不足です。
2,600点をその相手からロンすれば、自分は28,600点、相手は27,400点。今度は上回ります。本場・供託がない直撃では、差の縮小はロン点の二倍と考えられます。ただし、これはその相手が放銃した場合だけです。「2,600点なら誰からでも逆転」と読み替えないようにしましょう。
別の人からのロンなら、相手の点は減らない
ほかの人から3,900点をロンしても、自分は29,900点で、目標の相手は30,000点のまま。100点届きません。5,200点なら自分は31,200点となり、相手を上回ります。直撃と違い、相手側の減少がないため、自分が受け取る分だけで点差を埋める必要があります。
対局中は、自分が何点の手を作るかだけでなく、誰からなら条件を満たすかも確認します。ただし、特定の人から出ることを自由に選べるわけではありません。必要条件を知ることと、その通りに牌が出ることは別です。条件を作った後も、ロンできる相手が限られる不自由さは残ります。
ツモは、相手が親か子かでも違う
自分が子で1,000・2,000をツモすれば、合計4,000点増えて30,000点です。目標の相手が子なら1,000点を払い29,000点、親なら2,000点を払い28,000点になるので、どちらも逆転できます。差の縮小は、自分の受取合計に、その相手の支払額を足したものです。
もう一つ、700・1,300のツモを考えます。自分は2,700点増えて28,700点。相手が親なら1,300点減って28,700点で同点、相手が子なら700点減って29,300点なので届きません。今回の「同点不可」の条件では、どちらも逆転にはなりません。ツモ合計だけを見ていたら、この違いを見落としてしまいます。
本場・供託がある時は、式へ戻る

本場は各支払額に、供託は自分の受取に加えます。直撃なら相手の支払いも本場分だけ増えるので、点差には両側から効きます。供託は場から受け取るため、現在表示されている相手の持ち点をさらに同額減らすものではありません。必ず「アガリ後の自分」「アガリ後の相手」の二行を書けば整理できます。
リーチをかける前に条件を考えるなら、自分がこれから供託する1,000点も持ち点から引き、アガリで回収する場合と分けて計算します。開始時、リーチ後、アガリ直前のどの点数を使っているかを揃えることが大事です。場にある1,000点を、自分が出した分も含めて丸ごと純利益と見ると、条件を誤ります。
条件が分かると、手の作り方も変わる
2,000点では直撃でも同点にしかならないと分かれば、もう一翻を足す意味が生まれます。反対に、すでにどこからでも条件を満たす手なら、さらに高くするために速度を落とす必要があるかを考え直せます。ここで点数が、役作りや鳴き判断とつながります。
最後に、実際の順位は残る二人の点数と終了条件も含めて確認します。この例は一人を上回る計算であり、トップになることを保証するものではありません。練習では二人分の点棒を紙に書き、一つのアガリでどう動くかを数例試すと、暗算の前に仕組みが身に付きます。
資料を読む:支払い規則から、自分で差を計算する
本稿の点数推移は、四人打ちのロン・ツモの支払いを使った独自の計算例です。公式規定は支払いと同点・終了条件を確認するために参照し、特定の打ち方を推奨する根拠にはしていません。実戦の最終条件は、使用しているルールと四人全員の持ち点で確認してください。
参考資料
資料確認:2026年10月26日。資料の紹介は当サイトによる要約です。牌姿・図解・問題文は当サイトの教材で、特定団体の推奨戦術を示すものではありません。
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