麻雀、ひとつずつ。 — 第4回 / 全10回
この回でできるようになること:両面・嵌張・辺張を比べ、受け入れを数える手順が分かる。
ルールは少し分かった。でも、14枚の中から何を捨てるかで毎回止まってしまう。ここからは、手を進めるための「牌効率」を学びます。
牌効率の入口は、正解を丸暗記することではありません。残した形に何が入ると前進するのかを比べることです。この回は、他の人からリーチが入っていない序盤を想定し、アガリに近づく速さを中心に考えます。安全性や点数との兼ね合いは後の回につなげます。
まずは「完成・未完成・ペア・孤立牌」に分ける
123萬なら完成した面子、34索ならあと1枚で順子になるターツ、88筒ならペア、周りとつながっていない東なら孤立牌、というように分けます。ここで「完成した面子を崩していないか」を最初に確かめます。
何もつながっていない牌を先に整理することは有力な入口ですが、「孤立牌なら全部同じ」ではありません。孤立した五萬は三〜七萬を引いて組の候補を作れます。孤立した一萬は一〜三萬、字牌は同じ字牌を重ねる方向が中心です。残す価値は、ドラや役、場に見える枚数でも変わります。
両面は、完成する牌の種類が多い

| 残す形 | 完成する牌 | 最大枚数 |
|---|---|---|
| 34萬 | 二萬・五萬 | 2種類、計8枚 |
| 13萬 | 二萬 | 1種類、計4枚 |
| 12萬 | 三萬 | 1種類、計4枚 |
同じ牌は4枚ずつあるので、二萬と五萬を受け入れる34萬は、理論上8枚の候補があります。13萬や12萬は4枚です。ほかの条件が同じなら、完成の入り口が多い両面を残す理由になります。
この8枚や4枚は「山に必ず残っている枚数」ではありません。自分の別の組、捨て牌、副露、ドラ表示牌に見えているものは引く候補から差し引きます。相手の手にある牌までは見えないので、見えていない枚数と実際の山の枚数も区別します。
見えている枚数を差し引いてみる
34萬を残し、二萬が場に2枚、五萬が場に1枚見えているとします。自分のほかの部分には二萬も五萬もないなら、未確認の候補は二萬2枚+五萬3枚=5枚です。
この数え方は、相手の手や王牌にあるものを含む上限です。5枚だから必ず引ける、あるいは5回に1回引ける、という意味ではありません。それでも、何も数えずに形の名前だけで決めるより、比較の根拠がはっきりします。
5ブロックで、何を完成させたいかを整理する
4面子1雀頭を目指すなら、必要なまとまりは五つです。これを手の途中にも当てはめ、完成面子・ターツ・雀頭候補を合わせて五つのブロックとして見る考え方があります。
たとえば「123萬/456萬/67筒/88索/234索/東」という14枚を見てください。123萬・456萬・234索は完成、67筒は両面、88索は雀頭候補。五つのまとまりに加えて、東が1枚あります。東がドラではなく、特別な役を狙わず、安全性をいったん考えないなら、東を切る理由を説明できます。
ただし、5ブロックは手牌を整理する道具です。七対子などの別の形や、複雑につながった数牌では機械的に五つへ分けると見落とします。序盤の有望な牌を、数合わせだけで切る必要もありません。まずは、はっきり区切れる手から練習しましょう。
受け入れを比べる手順
- 捨てる候補を二つに絞る。
- それぞれを捨てた後、どの牌で手が一段階進むかを挙げる。
- 同じ牌を重複して数えず、見えている枚数を引く。
- 役・打点・安全性の差が大きくないか、最後に確認する。
手が一段階進む目安として「シャンテン数」を使います。テンパイなら0、一回の有効な入れ替えでテンパイできるなら1シャンテンです。ここでは計算方法を一気に覚えるより、どの牌を引けばテンパイになるかを実例で確かめるところから始めます。
受け入れには、シャンテン数を下げる牌と、同じシャンテン数のまま形を良くする牌を分ける考え方があります。12萬に四萬を引いて24萬へ替えても、両面にはまだなりません。何がどう改善したのかまで確認すると、「真ん中の牌だから良さそう」という感覚から一歩進めます。
広い受け入れだけで、すべては決まらない
同じ速さなら高い手が魅力的ですし、相手からリーチが入れば安全性が大事になります。また、ある形だけを切り出すと8枚でも、手全体では同じ牌を別の場所でも使うため、単純に足し算できない場合があります。
この回の図は、ほかの部分が条件に影響しない単純なターツ比較です。まずはその範囲で「両面を残す理由」を理解し、実際の14枚では全体を見直す。この二段階にすると、覚えた原則を使い過ぎずに済みます。
資料を読む|日本プロ麻雀協会・競技規定の牌の構成
同じ種類の牌は4枚です。本記事の最大8枚・4枚という比較は、その構成から数えた学習例です。5ブロックや打牌の比較手順は、本講座の戦術的な整理であり、競技規定が定める正解ではありません。
出典:日本プロ麻雀協会・競技規定の牌の構成(確認:2026年10月24日)。この枠内は資料の要約と補足で、逐語引用ではありません。
確認問題
問1:34萬の二・五萬受けです。二萬が2枚、五萬が1枚見えています。ほかに自分は二・五萬を持っていません。未確認の候補は最大何枚?
答えと考え方を見る
5枚です。二萬は4−2=2枚、五萬は4−1=3枚。合計5枚ですが、相手の手や王牌にあるかもしれないので、山に5枚残っているとは限りません。
問2:「123萬/456萬/67筒/88索/234索/東」。東がドラではなく、速度を優先する単純な練習なら、何を切る理由が立ちますか?
答えと考え方を見る
東です。残りには完成面子三つ、両面一つ、雀頭候補一つがあり、五つのまとまりが保てます。これは問題の条件での比較です。実戦では東の役牌価値、相手の攻め、点差なども確認します。
今日の練習
対局後の手牌を一つ選び、「自分が切った牌」と「もう一つの候補」を比べてみましょう。すべての候補を調べ切るより、二つの違いを言葉にする方が続けやすくなります。じっくり牌姿で練習したい場合は、麻雀の本の選び方から、ルール解説の次に読む牌効率の教材を探せます。



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