
暮らしから広がる科学 全5回
耳がつくる、もう一つの世界。
録音した声への違和感から、耳の位置、静けさを作る技術、動くサイレン、楽器の響きまで。身近な音を五つの角度から聞き直します。音楽が好きな方にも、機械の仕組みが気になる方にも楽しめる連載です。
制作イメージ:もっといいこと(AI生成)。
この連載の道のり
気になる回からでも読めます。第1回から順に進むと、前の回の考え方が次の疑問を解く手掛かりになります。各回に独自の図解と資料の解説を添えました。

第1回 / 全5回
録音した自分の声が、別人のように聞こえるのはなぜ?
スマートフォンで話し声を録音して、再生した瞬間に「私って、こんな声だった?」と思ったことはありませんか。声が突然変わったのではなく、普段と録音では、耳へ届く経路が違います。音の特集の第1回は、自分だけが聞いている自分の声から始めます。

第2回 / 全5回
目を閉じても音の方向が分かるのは、耳が二つあるから?
背後から名前を呼ばれると、姿を見る前にそちらを向けます。耳が左右に一つずつあることは重要ですが、それだけで説明は終わりません。頭や耳の形、音の変化も使いながら、脳は「どこから来た音か」を推定しています。

第3回 / 全5回
ノイズキャンセリングは、なぜ音を足すのに静かになる?
電車の低い響きが、ヘッドホンのスイッチ一つで遠のく。外の音を壁で遮るだけでなく、別の音を出して静かにするのがアクティブ・ノイズキャンセリングです。足したのに減る。その鍵は、音が空気の圧力の変化だという点にあります。

第4回 / 全5回
救急車が通り過ぎると、サイレンが低く聞こえるのはなぜ?
近づく救急車のサイレンが、通り過ぎた後に低くなる。音を出す装置がその瞬間に音程を変えたとは限りません。音源の動きによって、こちらに届く波の間隔が変わるドップラー効果が関わっています。

第5回 / 全5回
同じ「ド」なのに、ピアノとギターを聞き分けられるのはなぜ?
同じ高さの音を弾いても、ピアノはピアノ、ギターはギターに聞こえます。音の違いは、振動の速さ一つでは決まりません。混ざっている成分と、鳴り始めてから消えるまでの変化が、その音らしさを作ります。
