
暮らしから広がる科学 全5回
台所は、小さな科学実験室。
玉ねぎを切る、卵をゆでる、パンを焼く。いつもの料理を入口に、化学反応、たんぱく質、乳化、電磁波の働きをたどります。料理の手順を覚えるだけでは見えなかった、台所の仕組みを楽しむ全5回です。
制作イメージ:もっといいこと(AI生成)。
この連載の道のり
気になる回からでも読めます。第1回から順に進むと、前の回の考え方が次の疑問を解く手掛かりになります。各回に独自の図解と資料の解説を添えました。

第1回 / 全5回
玉ねぎを切ると、なぜ涙が出る?包丁から始まる小さな化学反応
玉ねぎをまな板に置いただけなら平気なのに、刻み始めると目がつんとする。触っていない目に、なぜ変化が起きるのでしょう。単に「玉ねぎの汁が飛んだから」と考えると、少し離れていても涙が出ることをうまく説明できません。

第2回 / 全5回
卵は温めると固まるのに、氷は溶ける。何が違うの?
氷を温めると水になります。バターも温まると柔らかくなり、やがて流れます。ところが、卵は反対です。透明でとろりとした卵白が白くなり、箸で持ち上げられるようになります。「熱くなると分子がよく動くのなら、どうして固まるの?」と考えると、急に不思議に見えてきます。

第3回 / 全5回
パンを焼くと、なぜいい香りがする?焼き色とメイラード反応
袋から出した食パンと、トースターから取り出したパン。同じパンなのに、香りも表面の色も違います。温かくなっただけなら、冷めれば元に戻りそうですが、焼いたパンには焼いた香りが残ります。加熱は、すでにあるにおいを強くするだけでなく、新しい成分を生むこともあるのです。

第4回 / 全5回
水と油は混ざらないのに、マヨネーズはなぜまとまる?乳化の不思議
油と酢を容器に入れると、上下に分かれます。振ると一度は白っぽく混ざったように見えても、置いておけば再び層ができます。ところがマヨネーズは、なめらかで、とろりとした一つのまとまりです。油を多く含むのに、透明な油の見た目とはずいぶん違います。

第5回 / 全5回
電子レンジは、どうやって食べ物を温める?「中から加熱」の思い込み
冷たいご飯を入れて、しばらく待つだけで湯気が立つ。電子レンジでは火が見えず、庫内の空気を先に熱くする必要もありません。何が食べ物に届き、熱へ変わっているのでしょう。
